睡眠は、体と心に適切な休息を与えるための自然の現象です。不眠とは、何時間も眠れない日が長期に渡って続いたり、適切な休息がとれないことによって日中の活動に支障をきたす睡眠障害をいいます。

原因

正しくない食事やライフスタイルによって増悪したヴァータが脳内のチャネルを動き回り、それが不眠を引き起こします。ヴァータを増悪させる要因として、コーヒー、紅茶などのカフェイン(特に就寝直前)、食事と食事の間が空きすぎること、冷たい物、乾燥した物、キャベツ、レタス、豆類、カリフラワー、ブロッコリー、グリンピース、燻製食品などの食べ物を挙げることができます。また、感情の抑制、睡眠パターンの乱れ、心配事、怒り、働きすぎ、興奮しすぎ、体調不良などもヴァータを増悪させます。

アーユルヴェーダの見方

不眠を引き起こすドーシャはタルパカ・カファ、サーダカ・ピッタ、プラーナ・ヴァータです。

タルパカ・カファはカファのサブドーシャで、脳細胞を滋養し、安眠を誘います。タルパカ・カファのアンバランスは脳細胞への栄養補給を阻害して不眠をもたらします。サーダカ・ピッタはピッタのサブドーシャで、心臓に存在しています。感情、欲求、決断、スピリチュアリティーをコントロールしています。サーダカ・ピッタが乱れている人は欲求が強く、働きすぎになりやすいので、睡眠不足に陥りやすくなります。プラーナ・ヴァータはヴァータのサブドーシャで、不眠、心配感、不安感、抑うつと関係しています。プラーナ・ヴァータは神経系を敏感にするので、このサブドーシャの増悪は不眠をもたらします。

どのサブドーシャが不眠を引き起こしているかは人によって異なります。アーユルヴェーダの不眠治療は、生薬の処方と食事・ライフスタイルの改善によって乱れたドーシャのバランス改善に焦点を当てます。加えて、心をリラックスさせることも重要な治療の一環です。

食事とライフスタイル

  • 新鮮な果物、アボカド、パスタ、ご飯、乳製品、甘味の食品を食べる。
  • 毎日の食事にアーモンド、くるみ、ごま、パンプキンシード、ピーナッツなどのナッツ類やシード類を加える。
  • 精製した小麦粉や精米の代わりに全粒粉や玄米を食べる。
  • 食事にバターやギーを使う。
  • 日没後はカフェイン飲料、アルコール、炭酸飲料を飲まない。
  • 夜の遅い時間にテレビをみたりコンピューターを使ったりしない。
  • ごま油でボディーマッサージをしてから入浴する。

ホームレメディー

  • 就寝前にホットミルクにカルダモンパウダーを加えて飲む。
  • 朝の空腹時にホットミルクにリコリスパウダー小さじ1杯を入れて飲む。
  • 日中2-3回と就寝前に、湯煎して温めたマスタードオイルで足をマッサージする。