糖尿病はブドウ糖をうまく処理できなくなる慢性代謝疾患です。ブドウ糖が細胞に運ばれなくなり、血液のなかに溢れてしまいます。これが高血糖です。血中の過剰なブドウ糖は尿にも出てきます。

食べた物が消化されることで出来上がったブドウ糖は、血液に乗って全身の細胞に運ばれます。膵臓から分泌されるホルモンであるインスリンの働きにより、ブドウ糖は細胞に運ばれ、エネルギー源となります。インスリンの機能が低下すると、ブドウ糖はうまく細胞に運ばれなくなり、血液のなかにブドウ糖が溢れてきます。

原因

  • 揚げ物、乳製品など消化しにくい食べ物の摂りすぎ
  • 運動不足
  • ストレス・緊張感
  • 寝すぎ
  • 食べ過ぎ・肥満
  • 砂糖と精製炭水化物の摂りすぎ
  • タンパク質と脂肪の摂りすぎ
  • 遺伝的要因

アーユルヴェーダの見方

糖尿病は古代のアーユルヴェーダでは「マドゥメハ」として知られていました。マドゥとはハチミツのこと、メハとは尿のことです。マドゥメハはヴァータの増悪によって起きるヴァータ性疾患に分類されています。ヴァータは風と乾燥の質の生体エネルギーです。体の機能低下はヴァータの悪化を示しています。ヴァータ性疾患では身体組織(ダートゥ)が著しく脆弱化します。だから糖尿病においても多くの臓器が影響を受けるのです。糖尿病を引き起こすもう一つの原因は消化不良です。消化不良の結果、膵臓の細胞に毒素(アーマ)が蓄積し、インスリンの分泌を阻害することになります。

アーユルヴェーダは糖尿病について、生薬や食事療法だけで簡単に治る病気ではないとしています。マドゥメハはマハー・ログ(大きな病気)に分類されています。早期に治療しなければ、目の病気、関節痛、インポテンツ、腎臓不全、性機能障害、泌尿器疾患などいろいろな合併症を引き起こす可能性があります。糖尿病は代謝障害であり、血糖値を抑えればよいというものではありません。アーユルヴェーダの治療方法は、体の細胞を若返らせることによって血糖値をコントロールし、合わせて合併症を起こさないことも主眼に置いています。

糖尿病に対するアーユルヴェーダの治療は生活習慣を変えることから始めます。生薬の投与と食事療法に加えて、健康的な生活習慣と体を動かす生活が重視されます。食事療法と生活習慣の改善は体の細胞を若返らせ、インスリンの分泌を促します。さらにアーユルヴェーダは、糖尿病が心や脳に及ぼす影響についても考慮します。脳の正しい機能を促す生薬も処方されます。

食事とライフスタイル

  • 全粒小麦粉や玄米など精製していない穀物を食事に取り入れる。
  • チーズやヨーグルトはノンファットのものを選ぶ。
  • にんにく、玉ねぎ、ゴーヤ、ほうれん草、バナナ、ブラックプラムを積極的に食べる。
  • 甘味、酸味、塩味の食品を控え、いも類、収穫したばかりの穀物や豆類、高脂肪ヨーグルト、消化しにくい物、油っぽい物、辛い物は避ける。
  • パイナップル、ブドウ、マンゴなどの甘い果物を避ける。
  • ウォーキングなどの軽い運動をする。ウォーキングは朝晩の一日2回各30-40分行う。

ホームレメディー

  • ゴーヤの絞り汁小さじ2杯を一日1回飲む。食事にゴーヤを積極的に使うとよい。
  • フェヌグリークパウダー小さじ1杯を一日2回摂る。
  • アムラジュースとゴーヤの絞り汁をそれぞれ小さじ1杯混ぜ、一日2回飲む。