肥満は体の中に脂肪が過剰に蓄積された状態をいいます。消費カロリーより摂取カロリーが多い場合に、過剰なカロリーが脂肪という形で体内に保存されます。脂肪が過剰に増えると、心臓疾患、肝臓疾患、糖尿病、関節炎、腎臓疾患に罹るリスクが高まります。

原因

摂取カロリーが必要カロリーを上回ったときに肥満が起きます。脂肪分やカロリーが多い食品の過剰摂取、体を動かさない生活、あるいはその両方が肥満を引き起こします。消費カロリーと摂取カロリーのアンバランスは、遺伝的要因、ホルモンのアンバランス、行動要因、環境要因、文化的要因によっても促されます。さらに、妊娠、腫瘍、内分泌疾患に加えて、向精神薬、エストロゲン含有薬、副腎皮質ステロイド薬、インスリンなどの薬物投与も体重を増加させます。

アーユルヴェーダの見方

アーユルヴェーダでは、肥満はカファの増悪が原因と考えられています。カファドーシャはどっしりと重い、ゆっくり、湿っている、冷たいという質を持っています。体の結合や心と体の滑らかさを司るほか、体重のコントロールや7つの身体組織の形成を行っています。7つの身体組織とは血漿・栄養液、血液、脂肪、筋肉、骨、骨髄、生殖組織を指します。

バランスがとれているときのカファは、微細な体内チャネルを通して7つの身体組織に栄養を与えます。しかしカファのバランスが崩れると、体内に毒素をつくります。毒素はどっしりと重く、体の弱い部分に蓄積して詰まりを起こします。脂肪を運搬するチャネル(メドヴァヒ・スロータス)に毒素が蓄積すると、脂肪組織が過剰につくられます。その結果、体重が増えていきます。

肥満に対するアーユルヴェーダの治療方法は、カファドーシャを減らすことから始めます。そのためにはカファを増やす食べ物を食べないようにする必要があります。次に、生薬を用いてメドヴァヒ・スロータスを浄化します。

食事とライフスタイル

  • 精米やじゃがいもなど炭水化物の摂取を減らす。
  • 揚げ物や脂っこい物、加工食品、バター、ギー、チーズ、ヨーグルト、クリーム、チョコレートなど高脂肪食品を控える。
  • ゴーヤなど苦味の強い野菜を積極的に食べる。
  • 精米から玄米やパーボイルド米(もみ米の状態でコメを蒸して乾燥したあと精米したもの)に代える。小麦粉も全粒粉にする。
  • 果物、サラダ、野菜の摂取を増やす。

ウォーキング、ジョギング、水泳など毎日の運動が大切です。そのほか、人と競わずに体を動かすことも欠かせません。朝と夕方に30分ずつ歩きましょう。

ホームレメディー

  • ぬるま湯カップ1杯にライム絞り汁小さじ1、はちみつ小さじ1、黒コショウひとつまみを加えます。これを一日2回空腹時に飲みます。
  • ジンジャーパウダー、黒コショウ、ナガコショウを同量混ぜておきます(トリカトゥと呼ばれます)。このミックスパウダー小さじ1/2を一日2回白湯とともに飲みます。
  • 小鍋に水カップ1杯とミントの葉7-8枚を入れ、20-30分煎じます。冷めたらはちみつ小さじ1と黒コショウひとつまみを加えて飲みます。一日2-3回をメドとします。